2026年7月6日
2008年のリーマンショック。私は支部の書記局として日々の任務にあたっていた▼請負をしていた人は不払いなどで資金繰りが困難になり倒産や廃業が相次ぎ、手間請で仕事をしていた人も仕事がなくなり、転職せざるを得なくなった。支部窓口では脱退用紙の綴りが月を追うごとに膨らんでいった▼ある仲間は「家族のために」となけなしのお金を国保料にあて、次の月にひっそりと自ら命を絶った。ある仲間は「建設業から離れたくない」と支部窓口でさめざめと涙を流しながら転職を理由に組合を離れた。私にとっては本当に辛い数年間で、「もっと何かできたのでは」と今でも悔恨にさいなまれる時がある▼そしていま、建設業は当時に近いほどの大打撃を受けている。しかも建設業者には何の落ち度もない理由でだ。なんとか一人でも仲間を救う方法はないかと、今の自分にできることを探った▼今の自分にできることは建築ニュースを通して仲間に「孤独ではない」と伝えることと考え、緊急号外にとりかかった。孤独というのは闇を運ぶ恐ろしい存在だ。組合がその闇を払う光であってほしい。苦しんでいる人は号外を通して仲間を側に感じ、どんなことでも組合に相談してほしいと心から願う。(熟)
【建築ニュース1291号(2026年7月15日付)】